読書リスト(201710)綿矢りさ、岸政彦、ブレイディみかこ
このごろ体力が戻ってきたのか、長文が読めるようになってきた。
綿矢りさ『私をくいとめて』
「こんな人がいるかもしれない」と考えながら読んでいた。フィクション小説はなんとなく苦手だけど、現実離れしてない等身大の物語はすっと入ってきて違和感がない。
上間陽子『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』
沖縄の女性の貧困の話。語りのショッキングさが目を引いて、でもそれ以上に著者が対象者との関係の築き方とかに興味を引かれた。ここまで深い語りは何をすれば引き出されるのだろうとか、起こる出来事との距離の取り方とか。
岸政彦『ビニール傘』
大阪の貧困を題材にした小説。進行が独特のリズムでよくできた芝居を観ているような感覚だった。
ブレイディみかこ 『花の色はノー・フューチャー』
花の命はノー・フューチャー: DELUXE EDITION (ちくま文庫)
- 作者: ブレイディみかこ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2017/06/06
- メディア: 文庫
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イギリスの貧困ネタがベースのエッセイ。ユーモアと寂寥と自虐のバランスが絶妙で読んでて飽きなかった。むかし家族社会学の授業で聞いたときも思ったけど、よその国の福祉制度・医療制度は端から見ててめちゃくちゃ興味深いなーと。
ひろのはこ『となりの希死念慮さん:死にたい気持ちと付き合う』
かわいい絵柄なので読んでて和んだ。